FOMC結果!短期債の利回り上昇率が長期債を上回る!

俺の債券

ウォーシュ氏がFRB議長に新規就任して初のFOMCの結果が報告された。
FOMC結果に先んじてアメリカの5月小売売上高が報告されるなど2026年6月17日はイベントが非常に多かった。

また、ブログを始めてまだ1週間程度だけど今までほぼ同じ値動きをしていた俺のEDVとVCITが明確に違う挙動をしていたので色々勉強してみた。


上のグラフは実際のチャート画像から数値を手作業で読み取って自分で作り直した「手作りグラフ(概算値)」です。
そのため実際の正確な数値とはズレがある場合があります。
また、グラフの値は比較しやすくするために正規化してあります。

グラフ中の14:00がFOMC発表時間。
EDVとVCITは14:00に一回ガクッと価格を下げたけどその後EDVはジワジワと値を伸ばして最終的には前日比+0.56%の$65.12、VCITはジワジワと下がって前日比-0.45%の$82.22で終了した。

いつものことなのでWTI価格も載せてるけどこちらはFOMC結果報告のタイミングと相関無し。
正規化してるから値下がりしているように見えるけど絶対値としては$75~$76台で安定していて17日の債券価格とは相関無しと思ってよさそうだ。

なんでEDVとVCITでこんなに差が出たのか?
色々調べたり考察したりしたことを今日は書いていくよ!

アメリカ5月小売売上高

小売売上高とは?

アメリカ国内で販売されている小売業とサービス業の売上高を集計したもの。

アメリカはGDPの約70%が個人消費だから、消費者がどの程度実際にお金を使っているかを示すこの指標は景気の動向を直接反映するとして雇用統計やCPIほどではないけどかなり重要視されているらしい。

コアCPIがエネルギーや食品を除いた指数だったように小売売上高も月々の価格変動が激しい自動車を除外したコア小売売上高も同時に発表される。

小売売上高が市場予想を上回って好調だった場合には景気拡大への期待からドルが強くなる。
好調な場合は消費が強いかもしくは商品価格がインフレしてるってことだから利上げ観測は強まる方向になる。

5月小売売上高の結果

5月小売売上高(前月比)は前回が0.5%、今回の予想も0.5%だったけど実績は0.9%。
コア小売売上高(前月比)は前回が0.7%、今回の予想は0.6%だったけど実績は0.8%。

総じて市場予想よりも好調という結果だった。
定石通りならドル高に動くはずだけど小売売上高発表時点での変動はほぼ無し。
みんなが後に控えているFOMCの報告の方を重要視していて様子見状態だったと思われる。

FOMC結果

政策金利

金利誘導目標に関しては3.50~3.75%に据え置きと、市場予想通りだった。
決定は全会一致だったとのこと。

ウォーシュ議長会見内容

FOMC後のウォーシュ議長の会見によると経済活動は堅調なペースで拡大してるけどインフレ率は目標の2%を大幅に上回ってるし物価の高止まりはアメリカ経済の負担となっているとのこと。
物価を安定させることに対してはFOMCで全会一致している。

また、声明では古い文言を削除したり、フォワードガイダンスも示していなかったり、指導部が後退するタイミングは慣習を見直すいい機会だと述べたりウォーシュ議長に関して伝え聞いた事前のキャラクターも発揮されているように感じた。
強い個性があるのはいいことだよね。

注目のドットチャートに関してはウォーシュ議長は提出しなかったけど他の面子は従来通り提出。
自分の主張は曲げずに、けれども急激な変化は起こさない良い塩梅のやり方だなと感じた。

一方で金利見通しは2026年末時点の中央値が前回の3.375%から3.750%に引き上げられた。
要するに年内1回の利上げが示唆されたことになる。

先に発表された5月小売売上高の結果もあわせて、6月17日のイベント内容は総じてアメリカの今後の利上げを示唆するものだったといえる。

EDVたちの値動き

17日は長期債よりも短期債の値上がり率の方が大きかった

EDVとVCITがブログを始めてから初めて違う挙動を示したので気になって他の債券ETFの値動きも確認してみた。

まずはバンガードのアメリカ国債ETF。
VGSHが短期債、VGITが中期債、VGLTが長期債。


上のグラフは実際のチャート画像から数値を手作業で読み取って自分で作り直した「手作りグラフ(概算値)」です。
そのため実際の正確な数値とはズレがある場合があります。
また、グラフの値は比較しやすくするために正規化してあります。

どのETFも14:00のFOMC報告と同時に大きく下落している。
中でも短期債ETFであるVGSHの値下がり傾向が大きい。
長期債ETFであるVGLTが一度回復してその後も何とかこらえているのとは対照的だ。

次にバンガードのアメリカ社債ETFを見てみる。我らがVCITも登場するよ。
VCSHが短期債、VCITが中期債、VCLTが長期債。


上のグラフは実際のチャート画像から数値を手作業で読み取って自分で作り直した「手作りグラフ(概算値)」です。
そのため実際の正確な数値とはズレがある場合があります。
また、グラフの値は比較しやすくするために正規化してあります。

こちらも14:00のFOMC報告と同時に大きく下落している。
短期債が14:00以降もずっと下落トレンドなのも一緒だった。
一方、長期社債であるVCLTも一度回復しているが結局落としている。
利上げ観測が株価押し下げに働いたらしく(17日はNYダウ、ナスダック、S&P500が全て下落している)長期国債よりも値下がり圧力が強かったのか。

国債ETFも社債ETFも、短期債は継続下落トレンドで長期債は持ちこたえトレンドなことは共通していた。
次はETF価格ではなくて債権利回り自体を見てみる。


上のグラフは実際のチャート画像から数値を手作業で読み取って自分で作り直した「手作りグラフ(概算値)」です。
そのため実際の正確な数値とはズレがある場合があります。
また、グラフの値は比較しやすくするために正規化してあります。

どの利回りも14:00で急上昇している。
2年債がずっと上昇トレンドなのに対して30年債は一度下がってからそこそこ持ちこたえており国債ETFの値動きと一緒の動き。

短期債利回りは長期債利回りと比較して政策金利に敏感に反応するため(ほぼ確実な未来だから)2年債利回りが上昇トレンドなのは頷ける。
長期金利が下がったのは、17日の株価が下がったように金利の上昇は企業業績を圧迫するから長期的には景気後退見通しも出てくるからだろう。

ちなみに長期金利と短期金利のバランスのことをイールドカーブと言って、短期金利の方が長期金利よりも高い状態を逆イールドというらしい。
アメリカ国債の利回りはまだまだ長期債の方が高いけど、17日のようなトレンドがずっと続いたらいつかは逆イールドになるのかな?
イールドカーブももっと勉強していつか記事にしなければですな。

17日のEDVの値動き

短期債の利回り上昇率が長期債のそれを上回ったのはわかった。
では我らがEDVの値動きはどうだったのか?
同じく長期国債ETFであるTLTとVGLTと一緒に見てみよう。


上のグラフは実際のチャート画像から数値を手作業で読み取って自分で作り直した「手作りグラフ(概算値)」です。
そのため実際の正確な数値とはズレがある場合があります。
また、グラフの値は比較しやすくするために正規化してあります。

なんとFOMC発表直前の13:00~取引終了の16:00までの間でEDVが一番の上昇率を示していた!

グラフの3つのETFはどれもアメリカ長期国債のETFではあるんだけどEDVの特徴はストリップス債(クーポン=配当が出ない債券)のみで構成されているということ。
債券投資における元本の平均回収期間のことを「デュレーション」って言うんだけど、同じ長期債でもクーポンが無い分EDVのデュレーションは他2つよりも長くなる。
債券の世界では「デュレーションが長い=利回りに敏感」なので短期債の利回りとは対照的に長期債利回りが減少した17日の局面においては一番価格が上昇したというわけだ。

2年債や10年債の利回り推移をみていると30年債利回りが鈍感なだけで結局は上昇傾向になってEDV価格も下落するとは思うけど、17日時点の価格ではEDVが独り勝ち状態でした。
すごいぞEDV!見直したぞEDV!

まとめ

ブログを始めてから初めてEDVとVCITが違う挙動を示し、他のETF価格も調べて色んなトレンドが見れて面白かった。

17日はEDVが他の長期国債ETFに比べても良い成績をおさめており、色々勉強にもなりました!

デュレーションやイールドカーブも別個に記事作って勉強したことをまとめなきゃ……。
市場がお休みな土日の記事にまとめるのがよさそうかな。

また、アメリカ利上げ観測ということでドル円相場もめっちゃ円安に進んでおります……。
もうここら辺が新たな水準なんですかね?
1ドル160円って円高だったよね~、とかいう未来もそう遠くはないかもっすね。

タイトルとURLをコピーしました